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成長期・思春期・骨端線読む時間 約7分
骨年齢・ALP・成長曲線で言われることが違うとき:伸びる余地の考え方
公開日:2026年10月27日 更新日:2026年10月27日
骨年齢・ALP・成長曲線は、見ているものが違うため、言われることが食い違って見えるのは珍しくありません。伸びる余地を考えるときは、実際に測った身長の伸び(成長曲線)を土台にし、骨年齢で残りの期間を考え、ALPは補助の情報として読みます。迷ったら、3つの結果を日付つきでそろえて医師に見てもらいましょう。
3つの検査は、それぞれ何を見ているのですか?
成長曲線は、身長を時間の順に並べたもので、伸び方そのものを表します。日本学校保健会は、基準線に沿って伸びていれば適正で、線をまたいで上向き・下向きになったら理由を考える、としています。
骨年齢は、手のエックス線写真で骨の成熟を標準と比べたものです。骨端線(骨の端にある、骨が伸びる部分)がどこまで成熟したかが分かり、残りの伸びる期間を考える手がかりになります。
ALP(アルカリホスファターゼ)は、骨や肝臓などで働く酵素で、血液検査で測ります。骨で作られるALPは、骨の作りかえの活発さを表します。子どもは骨が伸びているため大人より高く、思春期にさらに高くなります。
成長曲線は「これまで」、骨年齢は「いまの成熟の段階」、ALPは「いまの骨の活発さ」を見ています。時間の向きも中身も違うため、答えが違って見えるのは自然なことです。
- 成長曲線:これまで実際にどれだけ伸びてきたか(過去から今までの記録)
- 骨年齢:骨の成熟がいまどの段階か(撮った日の1枚の写真)
- ALP:骨などの代謝の活発さの目安(採血した日の値)
なぜ、言われることが食い違うのですか?
1つめは、検査の時期のずれです。骨年齢を撮った日、採血した日、身長を測った日がずれていると、結果の意味が変わります。思春期の伸びの前か、真っ最中か、後半かで、読み方が違うためです。
2つめは、検査ごとの幅です。日本小児内分泌学会の英文誌の総説によると、ふつうの子どもでも骨年齢には1年ほどのばらつきがあります。手で読む方法では、読む人による差も大きくなります。ALPも年齢と性別でふつうの範囲が大きく変わり、女の子は10〜12歳ごろ、男の子は13〜15歳ごろに高くなるという報告があります。
3つめは、ALPの測り方の変更です。日本臨床化学会によると、2020年4月から準備の整った施設で順に、ALPの測定法が国際的な方法に変わっています。新しい方法では、数値がおよそ3分の1になります。昔の結果と今の結果を数字だけで比べると、大きく下がったように見えます。
4つめは、言い方の違いです。「骨年齢が進んでいる」「ALPがまだ高い」「伸びが落ちてきた」は、同じ時期の同じ子にどれも当てはまることがあります。言われた言葉ではなく数字と日付で見直すと、食い違いではないことも多くあります。
よくある食い違いは、どう考えればよいですか?
「骨年齢は進んでいるのに、ALPは高い」:思春期の伸びの時期には、骨の成熟が進み、同時にALPも高くなります。どちらも「いま思春期の伸びの中にいる」ことを示していることがあり、矛盾とは限りません。残りの期間は、骨年齢のほうで考えます。
「ALPは高いのに、成長曲線では伸びが小さい」:ALPは、骨の病気や肝臓の状態でも高くなります。原因がはっきりしない一時的な高ALP血症で、とても高くなることも報告されています。ALPの値だけで「まだ伸びる」とは考えず、実際の伸びを優先します。
「成長曲線では順調なのに、骨年齢で残りが少ないと言われた」:これまでの伸びが順調でも、骨の成熟が進んでいれば、これから伸びる期間は短くなります。これまでの伸びと、これからの期間は、別のものとして考えます。
「骨年齢は年齢どおりなのに、ALPは低めと言われた」:ALPは9歳ごろから上がり始め、思春期に高くなるとされています。採血が思春期の伸びの前なら、まだ上がりきっていないこともあります。採血した日の年齢と、その検査室の基準範囲で医師が読みます。
「骨年齢は遅れているのに、伸びも小さい」:同じ総説によると、成長ホルモンや甲状腺ホルモンの不足などでも、骨年齢の遅れと伸びの低下が一緒に起こります。体質の晩熟でもみられますが、遅れているから安心とは考えず、医師に確かめてもらいましょう。
伸びる余地を考えるとき、どれをいちばん重く見ますか?
土台は、実際に測った身長の伸びです。数か月ではなく、ある程度の期間の記録から1年あたりの伸びを出すと、測り方の誤差に左右されにくくなります。
次に、骨年齢で残りの期間を考えます。日本小児内分泌学会は、日本人のTW2法で骨年齢が男子16.0歳、女子14.6歳を超えると、骨端線の閉鎖に相当するとしています。いまの骨年齢がここからどのくらい離れているかが、残りの期間の目安です。
ALPは補助の情報です。ALPの値から「あと何cm伸びるか」を計算する方法はありません。骨の病気などを見つける手がかりとして、医師が年齢と性別に合った基準と比べて読みます。詳しくは「ALPで身長の伸びは分かる?」のコラムで説明しています。
骨年齢を使った最終身長の予測について、同じ総説は、低身長の子では高めに出やすいと指摘しています。思春期の伸びがいつ来るかを予測できないことも、誤差の原因です。予測の数字が医療機関ごとに違うのは、このためです。
医師に相談するときは、何をそろえればよいですか?
結果が食い違って見えるときほど、元の数字と日付が大切です。「言われた言葉」ではなく、「いつ・何を・どの方法で」測ったかを伝えると、医師は3つの結果を同じ時間の上に並べて考えられます。
とくにALPは、2020年の前と後で数字の大きさが変わります。結果の紙に書かれた基準範囲も一緒に見せてください。
- 身長の記録(日付つき。学校の記録や母子健康手帳も)
- 骨年齢の結果(撮った日、読み方の方法、どこで読んだか。画像があればそれも)
- ALPの結果(採血した日、値、そのときの基準範囲)
- 思春期のサインの時期(胸のふくらみ、精巣の変化、初経、声変わり)
- 両親の身長
早めに受診したほうがよいのは、どんなときですか?
成長曲線で線を下へ横切って伸びが落ちてきているときは、検査の食い違いを考えるより先に、医療機関で原因を確かめてください。
ALPがとても高い、またはとても低いと言われたときは、骨の病気のこともあるため、早めに医療機関を受診してください。足を引きずる、股や膝が痛い、脚の形が曲がってきたときも同じです。
頭痛が続く、吐く、見えにくい、のどが渇く、尿が多い、体重が減るなどの症状があるときも、早めに受診してください。
ノビケアでは、検査結果の食い違いも相談できますか?
できます。ノビケアの医師による無料相談では、お持ちの身長の記録、骨年齢やALPの結果を並べて、伸びる余地をどう考えるかを一緒に整理します。ノビケアは自由診療のオンライン外来で、病気ではないけれど身長をもっと伸ばしたい子どもの相談も受けています。
骨年齢の検査は近くの医療機関で受けることを勧めていますが、必須ではありません。必要に応じて郵送の血液・尿検査を行います。診察や検査で病気が疑われるときは、医師が専門の小児科へご紹介します。
検査結果の食い違いについてよくある質問
Q. 骨年齢とALP、どちらを信じればよいですか?
A. どちらか一方を選ぶものではありません。残りの期間は骨年齢、骨の病気などの手がかりはALP、と役割が違います。いちばんの土台は、実際に測った伸びです。
Q. ALPが下がってきたら、もう伸びないのですか?
A. ALPだけでは判断できません。測定法の変更で、数字が下がって見えることもあります。実際の伸びと骨年齢で確かめます。
Q. 骨年齢を撮り直したほうがよいですか?
A. 1回の結果より、時間をおいた変化で分かることが多くあります。撮り直すかどうかは、医師と相談して決めましょう。
まとめ
骨年齢・ALP・成長曲線は、見ているものと時間の向きが違うため、言われることが食い違って見えることがあります。実際に測った伸びを土台に、骨年齢で残りの期間を考え、ALPは補助として読みましょう。結果をそろえて伸びる余地を一緒に整理したいときは、ノビケアの医師による無料相談をご利用ください。
出典 [7]
ノビケアの成長ホルモン治療について(自由診療)
ノビケアの成長ホルモン治療は自由診療で、健康保険や医療費助成は使えません。原因となる病気が見つからない低身長への使用は、国内で承認された効能・効果に含まれていない適応外使用です。重い副作用が起きた場合でも、国の医薬品副作用被害救済制度は原則として利用できません。
費用(税込)は、医師による無料相談が0円、医師が必要と判断した場合の郵送検査(指先の血液と尿)が20,000円(送料込み)です。お薬は1本あたり、治療を始める月が40,000円、2か月目以降が60,000円、6か月分一括プランでは50,000円です(注射器・注射針と冷蔵便の送料を含みます)。1か月に使う本数は体重によって変わり、2〜5本が目安です。
注射はご自宅で毎日1回行い、治療は年単位になることが多く、続けるかどうかを定期的に判断します。主な副作用は、注射したところの痛み・赤み・腫れ、関節の痛み、むくみ、頭痛などで、まれに頭の中の圧が高くなる、股関節の骨がずれる、側弯が進む、血糖値が上がる、甲状腺の働きが変わる、といったことがあります。詳しくは「成長ホルモン治療について」のページをご覧ください。ご質問はお問い合わせページから受け付けています。
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
公式LINEで無料相談を予約するこの記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。
参考にした資料
- 日本学校保健会 学校保健ポータルサイト「1.成長曲線とは(なぜ、なに、どうして?学校保健 第1回「成長曲線」)」
- Clinical Pediatric Endocrinology「Bone age: assessment methods and clinical applications」(Satoh M、日本小児内分泌学会英文誌、2015年、PMC全文)
- Cannalire G ほか「Alkaline phosphatase in clinical practice in childhood: Focus on rickets」(Frontiers in Endocrinology 2023、PubMed Central掲載)
- 日本臨床化学会「ALP・LD測定法変更について −医療従事者向け−」(PDF、2019年11月21日)
- 日本小児内分泌学会「成長ホルモンとは」
- ノビケア「成長ホルモン治療について」(費用・副作用・適応外使用)
- ノビケア「お問い合わせ」