成長ホルモン治療読む時間 約8分
成長ホルモン製剤の保管のしかたは?冷蔵・持ち歩き・温度の基本
公開日:2026年10月27日 更新日:2026年10月27日
成長ホルモン製剤(ソマトロピンのバイオ後続品、ソマトロピンBS)は、冷蔵庫(2〜8℃)で、凍らせず、光を避けて保管します。注入器に取りつけたら28日以内に使い切ります。冷蔵庫の外に置いてよい期間は決まっていないので、ふだんは持ち歩かず、家で注射してすぐしまうのが基本です。
お薬が届いたら、まず何をしますか?
届いたら、その日のうちに箱ごと冷蔵庫に入れます。成長ホルモン製剤は、冷蔵庫(2〜8℃)で保管する薬です。ノビケアでは冷蔵便でお届けしているので、受け取ったらすぐしまいましょう。
しまう前に、箱の中身を確かめます。製剤の名前と量(5mg か 10mg か)、本数、使用期限です。添付文書では、製造からの有効期間は5mgが24か月、10mgが18か月とされています。期限は箱の表示で確かめ、古いものから使います。届いた本数が処方と違う、箱がぬれている・つぶれているなど気になる点があれば、使う前に連絡してください。
受け取りの日は、家にいられる時間帯を選んでおくと安心です。不在で持ち戻りになったときは、配達の会社の保管中の扱いも含めて、早めに再配達を頼みましょう。
冷蔵庫のどこに置けばよいですか?
置き場所の条件は3つです。2〜8℃の冷蔵室であること、凍らないこと、光が当たらないことです。製剤の添付文書には、外箱を開けたあとは光を避けて保存するよう書かれています。
凍らせないために、冷蔵庫の中でも温度が下がりすぎる場所やチルド室は避けます(岡山市立市民病院の薬剤部の解説)。冷凍室はもちろん使いません。
光を避けるには、届いた外箱や専用の保管ケースに入れたまま置くのがいちばん簡単です。食品と混ざらないよう、薬だけの段や場所を決め、家族で共有しておきましょう。買い物のあとに食品を詰めこんで、奥へ押しやられることも防げます。
子どもの手の届かないところに置くことも、患者向けのガイドに書かれています。小さいきょうだいがいる家では、届かない段にしまいましょう。
- 2〜8℃の冷蔵室に置く
- 冷凍室・チルド室・冷えすぎる場所は避ける
- 外箱かケースに入れて、光を当てない
- 薬だけの置き場所を決めて、家族で共有する
- 小さい子の手が届かない段にする
使い始めたカートリッジは、何日使えますか?
専用の注入器に取りつけたら、28日以内に使い切ります。取りつけたあとも、注入器に付けたまま冷蔵庫(2〜8℃)で、凍らせず、光を避けて保管します。
28日を数え間違えないコツは、取りつけた日を書いておくことです。保管ケースにシールを貼る、カレンダーや治療の記録に書く、スマホの予定に「交換日」を入れる、などの方法があります。
28日を過ぎたものは、薬が残っていても使いません。体重から決まる量によっては、28日より前にカートリッジが空になることもあります。そのときは新しいカートリッジに替え、その日から数え直します。
残った薬を、ほかの人に渡してはいけません。1本のカートリッジを複数の人で使うことも禁止されています。余った薬の捨て方は、処方を受けた医療機関に相談してください。
毎日の注射の前とあとで、気をつけることは?
新しいカートリッジを取りつける日は、注射の30分前までに冷蔵庫から出しておきます。患者向けのガイドの使い方の図に、薬液が冷たすぎると注射の痛みが強くなることがあると書かれています。
温めるのは、室温に置いておくだけで十分です。電子レンジやお湯で温めることはしません(岡山市立市民病院の解説)。
注射の前には、液の見た目を確かめます。添付文書では、濁ったり異物が入っていたりする液は使わないこととされています。いつもと違うと感じたら、その日は使わずに連絡してください。
注射が終わったら、針を外してから保管します。針を付けたまま保管すると、カートリッジに空気が入ったり、薬液がもれたりするおそれがあります。針を外したらペンキャップを付け、注入器ごと保管ケースに戻して、すぐ冷蔵庫へしまいます。
- 新しいカートリッジの日は、30分前までに冷蔵庫から出す
- 電子レンジやお湯では温めない
- 液が濁っている、異物があるときは使わない
- 注射のあとは針を外し、すぐ冷蔵庫へ戻す
学校やお出かけに持っていってもよいですか?
ふだんは持ち歩かず、家で注射して冷蔵庫にしまうのが基本です。製剤の添付文書と患者向けのガイドには、冷蔵庫(2〜8℃)で保管すること、凍った・高温の場所に置かれたカートリッジは使わないことが書かれています。冷蔵庫の外に何日置いてよいか、という決まりは書かれていません。
毎日1回の注射は、夕食後や寝る前など、家にいる時間に決めておくと持ち歩く必要がありません。学校のある日の注射の時間は「成長ホルモン治療中の学校生活は?」のコラムで説明しています。
修学旅行や家族旅行で、どうしても家を空ける日は、出かける前に医師に相談してください。休むのか、持っていくのか、持っていくならどう冷やすのかを、前もって決めておきます。行事のときの準備は「修学旅行や林間学校のときの注射はどうする?」、飛行機や海外は「海外旅行や留学中の成長ホルモン治療」のコラムで説明しています。
持って移動するときは、保冷バッグに入れ、凍らないよう保冷剤が薬に直接ふれないようにします。夏の車の中や直射日光の当たる場所には、短い時間でも置いたままにしないでください。
子どもが自分で打つようになったら、保管はどうしますか?
高学年や中学生になると、本人が自分で注射するようになる家庭も多くあります。それでも、保管の確かめは家族も一緒に続けましょう。
患者向けのガイドには、子どもが自分で注射する場合は、その子以外の人が使うことのないよう家族が注意するよう書かれています。きょうだいや友だちが触れない場所に置くことは、本人まかせにしません。
本人に任せやすいのは、毎日の「打ったら針を外して冷蔵庫へ戻す」までです。28日の交換日の管理、届いた薬のしまい込み、残りの本数の確かめは、家族が受け持つと抜けが出にくくなります。
使ったあとの針は、そのまま専用の容器などに入れ、子どもの手の届かないところに置きます。薬と針の置き場所を近くにまとめておくと、片づけが習慣になりやすくなります。
出典 [1]
凍らせた・出しっぱなしにしたときは?
凍らせてしまったカートリッジは使いません。溶けて見た目がふつうに戻っても同じです。高温の場所に置いてしまったものも使いません。
冷蔵庫に戻し忘れたときに使えるかどうかは、家庭では判断しないでください。置いていた時間と場所、だいたいの室温をメモして、処方を受けた医療機関に連絡します。確かめ方は「薬を冷蔵庫に戻し忘れた・凍らせてしまったら」のコラムで説明しています。
停電や災害で冷蔵庫が止まったときの考え方と、ふだんの備えは「停電・災害のときの成長ホルモン製剤の保管と、ふだんの備え」のコラムで説明しています。
ノビケアでは、保管のことをどう確かめますか?
治療を始めるときに、ノビケアの医師が注射の打ち方とあわせて、保管のしかたを説明します。冷蔵庫の置き場所や、28日の数え方で迷うことがあれば、診察のときに聞いてください。
診察は、お薬を出すときに行います。次のお薬の量を決めるときに、手元に残っている本数や、交換日がずれていないかも一緒に確かめます。
診察の合間に困ったときは、お問い合わせページからご連絡ください。凍らせた、出しっぱなしにした、液がいつもと違う、というときは、その製剤で注射をする前に連絡してください。
成長ホルモン製剤の保管についてよくある質問
Q. 冷蔵庫のドアポケットに置いてもよいですか?
A. 患者向けのガイドで決まっているのは、2〜8℃で、凍らせず、光を避けることです。ドアの開け閉めで落としたり、出し入れのたびに動いたりしにくい、薬だけの場所を決めておくと安心です。
Q. 冷蔵庫の外に出しておける時間はありますか?
A. 製剤の添付文書と患者向けのガイドには、冷蔵庫の外に置いてよい期間は書かれていません。注射の準備が終わったら、すぐ冷蔵庫へ戻しましょう。
Q. 使い始めて28日たっても、薬が残っています。
A. 28日を過ぎたら、残っていても使いません。新しいカートリッジに替えてください。余りが続くときは、本数の出し方を医師と見直します。
Q. 使い終わった針やカートリッジは、どう捨てますか?
A. 医療機関の指示どおりに捨てます。家での集め方は「使い終わった注射針や器具はどう捨てる?」のコラムで説明しています。
まとめ
成長ホルモン製剤は、届いたらすぐ冷蔵庫(2〜8℃)へ入れ、凍らせず、外箱やケースで光を避けて保管します。注入器に取りつけたら28日以内に使い切り、注射のあとは針を外してすぐ冷蔵庫へ戻します。冷蔵庫の外に置いてよい期間は決まっていないので、持ち歩かず家で打つのが基本です。治療を考えていて、毎日の注射や保管が続けられるか不安なときも、ノビケアの医師による無料相談でご相談いただけます(予約は公式LINEから)。
出典 [5]
ノビケアの成長ホルモン治療について(自由診療)
ノビケアの成長ホルモン治療は自由診療で、健康保険や医療費助成は使えません。原因となる病気が見つからない低身長への使用は、国内で承認された効能・効果に含まれていない適応外使用です。重い副作用が起きた場合でも、国の医薬品副作用被害救済制度は原則として利用できません。
費用(税込)は、医師による無料相談が0円、医師が必要と判断した場合の郵送検査(指先の血液と尿)が20,000円(送料込み)です。お薬は1本あたり、治療を始める月が40,000円、2か月目以降が60,000円、6か月分一括プランでは50,000円です(注射器・注射針と冷蔵便の送料を含みます)。1か月に使う本数は体重によって変わり、2〜5本が目安です。
注射はご自宅で毎日1回行い、治療は年単位になることが多く、続けるかどうかを定期的に判断します。主な副作用は、注射したところの痛み・赤み・腫れ、関節の痛み、むくみ、頭痛などで、まれに頭の中の圧が高くなる、股関節の骨がずれる、側弯が進む、血糖値が上がる、甲状腺の働きが変わる、といったことがあります。詳しくは「成長ホルモン治療について」のページをご覧ください。ご質問はお問い合わせページから受け付けています。
お子さまの身長の伸び方が気になる場合は、医師による無料相談で、これまでの記録を見ながらご相談いただけます。予約は公式LINEからお受けしています。
公式LINEで無料相談を予約するこの記事は、ノビケアの医師が内容を確認しています(編集方針)。